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花火に願いを

by 葉

”好きな人と、冬になったら花火がしたいなぁ”

そんな甘酸っぱくてほろ苦い思い出のような、気持ちを、未だに持ち続けています。もうすぐ七夕なので、ちょっとそんなことを書いてみようかな、なんてね。



それは二人だけの楽しみだった。だけどもう、わたしだけの願望に変わっていた。時間が経つのは早いですね。



ちょっと大物の手持ち花火を一通りし終わってから、最後に願い事が叶うように線香花火に火をつけて、その火を分け合ってしんと静まった波の音のする浜辺で心の中では願い事を唱えながら「きれいだね」「ああ、もうすぐ落ちそう」「寒いね」とかなんとかふふふと笑い合いながら、ぽとりと落ちる瞬間を一秒でも長くするために、それも同時に願う。


けれども、いっぺんに二つの願い事が叶うことはなくてシュっと消えてしまう線香花火。・・・っていう、こういうシチュエーションにずっとずっと憧れを持っている。


たぶん、こんなわたしの願い事は叶えられずに一生を終えるだろう。人生の甘美ってなんだろうか。


家族にとっては受け入れがたいことだと思うけれど、わたしはあんまり長生きをしたくないなあとひっそり思っている。仕事はしたい。当たり前のように皆が皆やっているように、働きたい。やはりそれは人間としての発達過程?のなかに組み込まれているようにわたしもそう思っている。自分自身が労働者として汗水たらしてお金を稼いで、好きなものを買いたい。

その時、夢は夢のままにしておかずに、いつか絶対叶えてやるという気持ちも忘れずに、仕事に忙殺されないように人生を全うしたいな。

この時期になると、わたしの亡き友人のことを思い出しては、その友人の分まで楽しもうと思いながらも、やっぱり長生きはあんまりしたくない。どうしても、苦しいことが多いなあと思ってしまう。それはわたし自身の性格がもたらす様々なことで周りの人がどうとかじゃない。だけど、全部が全部、そうじゃないよね。やっぱり人間関係は大事だと思うから。

いつか、冬になったら花火をしようと言ってくれる人がいるだろうか。その時は、その人を離したくなくなるかもしれないなぁ。


そう考えると、”馬鹿げたことをいい歳をした二人がする”ってなんか甘美だね。



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