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美味しい時間。

by 葉

うちの母は、ずっと調理の仕事をしていた。仕事でもご飯を作って、家でも作るのはもう嫌だと言っていた時もあったけれど、母は欠かさず料理をしてくれた。

そして、夕飯前になると、試食という名のつまみ食いをさせてくれた。「あつあつの今が美味しいんだから」と。

今朝、梨を向いていて、ちょっと傷んだところを取り除きながら果物の皮を剥きつまみ食いをしている母の姿を思い出して、思わず笑いそうになった。

そういう光景って、なんか、当たり前すぎて忘れてしまいそうな瞬間だけれど、他愛のない尊い時間なんだったんだな、と。

幸せって、こういう風にころんと見落としそうなところに在る。

幸せを求めて人は生きているんだろうけど、灯台下暗しとはよく言ったもんだなあ。。なんて。

皮を繋げたまんま剥くことは出来ないけれど、果物の皮を剥く時間って案外楽しいよね。滴る果汁があまくって。手の力加減、とかね。

そんな母との思い出。

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